相も変わらず前回の続きです。

前回はWindows Server 2012 VDIのシナリオベースな役割サービスの導入、及び詳細設定を実施しました。

今回は仮想デスクトップの作成とUser Profile Diskの設定と動作確認を実施したいと思います。

仮想デスクトップの作成に入る前に、最初に行わなければいけない作業が2つあります。

まずは、仮想クライアントの作成です。

仮想デスクトップには『Pooled virtual desktop collection』と『個人用仮想デスクトップコレクション』の二種類あり、前者はユーザーがログオンの都度、プール内に配置された空いている仮想デスクトップを割り当てる方法、後者はユーザーごとに予め仮想デスクトップを割り当て、ユーザーに一意の仮想デスクトップを占有させる方法になります。

後者はよくある占有型なので、今回は前者でいきたいと思います。

また、Pool型であっても予め仮想デスクトップを作成しておき、Poolに所属させるやり方と、Poolを構成すると同時に仮想デスクトップを自動的に作成する、二つのパターンが存在します。

まず、動作確認の意味も兼ねて、簡単な事前作成型をテストしたいと思います。

で、仮想デスクトップ用の仮想クライアントを作成します。今回はWindows7 Entで作成し、アプリケーション導入とドメイン参加のみ実施しました。特にRemote Desktopの設定は行いませんでした。↓のスクリーンショットでは、とりあえずの意味もあり1台しか仮想クライアントを作成/割り当てしていませんが、複数台で実施した方がリアルだと思います。

次に行わなければいけない作業が今回のキモともいえるもので、『User Profile Disk』を格納する為に必要な共有フォルダの作成になります。

この共有フォルダに各個人のProfileを格納した仮想Disk(VHDファイル)が格納される事になりますが、共有アクセス権/ファイルアクセス権の設定が必要になります。必要なアクセス権の精査が完了していないので、ここでは共有アクセス権とファイルアクセス権に『everyone/フルコントロール』という恐ろしいアクセス権を設定します。

恐らく、各仮想化ホストのコンピューターアカウントに対してフルコントロールを渡してあげれば良いような気がしますが、その辺はおいおい精査しようと思っています(とりあえず動作確認だし)。

では、実際のPool設定から実施したいと思います。

まず、『サーバーマネージャー』→『Remote Desktop Service』→『Overview』より、『Create virtual desktop collection』をクリックします。

最初の注意書きが表示されるので『次へ』。

『Name the collection』では、作成するコレクション(XenDesktop風にいうとカタログ)の名前と説明を入力します。

『Specify the collection type』にて作成するコレクションの種類を指定します。

指定可能コレクションとしては『Pooled virtual desktop collection』と『個人用仮想デスクトップコレクション』の二種類がありますが、今回は『Pooled virtual desktop collection』を選択します。

そして、『仮想デスクトップを自動的に作成および管理する』のチェックボックスを外します

『Specify the existing virtual desktops』にて、コレクションに加える仮想クライアントを選択します。

RD仮想化ホストとして登録されている仮想化ホスト上で設定されている仮想クライアントが全て表示されますので、コレクションに加える仮想クライアントのみを選択/追加します。

『Specify the existing virtual desktops』にて、当該コレクションにアクセス可能なActiveDirectoryのユーザーグループ名を指定します。

『Specify the existing virtual desktops』で、User Profile Diskの有効化を行うかを設定できます。

ここはもちろん『Enable User Profile Disk』のチェックボックスにチェックを入れ、最初の作業で作成したUser Profile Disk格納用の共有フォルダのパスを入力します。

次に、各ユーザーに割り当てるUser Profile Diskの最大サイズを入力します。User Profile Diskは前述の通り仮想Disk(VHDファイル)として実装されますが、可変容量Diskとしての実装になる為、最大容量との表現になっているのだと思われます。

サマリーが表示されますので、『作成』をクリックします。

進行状況が表示されますので、完了まで待機します。

『created successfully』が表示されたら完了です。

『サーバーマネージャー』→『Remote Desktop Service』→『Collections』→コレクション名より作成したコレクションを確認します。プロパティーなどで

実際にコレクションに登録された仮想クライアントが↓。

なんに変哲もない仮想クライアントです。

では実際に、Web Interface RD Webアクセスからアクセス許可されたグループに所属するユーザーでログインして

コレクション名のアイコンをクリックして、仮想デスクトップを起動します。

接続ブローカーが空いている仮想クライアントを起動した上で、接続元にアドレスが提供され、

RDP接続が行われます。デスクトップの背景が真っ黒なのは、RD Webアクセスから渡されたRDPファイルで『デスクトップの背景』が有効になっていないせいですね、多分。これはRD Webアクセス側でカスタマイズしないといけませんね。

さてさて、問題のUser Profile Diskですが、どのような実装になっているのでしょうか。

さしあたってはマイコンピューター。

XenDesktopのPersonal vDiskのように特別なDiskがあるようには見えません。

続いて『コンピューターの管理』→『ディスクの管理』で接続されているディスクの状態を確認します。

『UVHD』という名前の5GBのディスクがぶら下がっています。恐らくこれがUser Profile Diskの正体ではないかと思われます(UVHD=User VHD?)。

仮にこのディスクがUser Profile Diskの正体だとして、どのようにProfileを切り替えているのでしょう。とりあえず、CドライブのProfileが格納されているフォルダ(C:\Users)を確認してみます。

<ログオンユーザー名>のフォルダが『マウントされたボリューム』となっており、リンク先が先ほどの『UVHD』になっています。

コマンドプロンプトから見ると、↓のようにJUNCTIONとして見えています。

この状態で、仮想クライアントのプロパティーを確認してみると、

SCSIハードディスクとして、UIDをファイル名として使用したVHDファイルが接続されています。

コレクションを作った際に指定したUser Profile Diskの格納先共有フォルダをみると、

同じファイル名のVHDファイルが存在する事を確認できます。

つまり、User Profile Diskの実装は、各ユーザー用にVHDファイルを用意して、それを仮想デスクトップのログオンユーザーのProfile用フォルダにマウントし、あたかも仮想ディスクをローカルフォルダのように振る舞わせている、という事なのですね。

ローカルフォルダとして振る舞う以上、移動プロファイルのような非サポート/非推奨アプリケーションの問題は発生せず、かつログアウト時のロスト問題や上書き問題がすべてクリアされる、という事ですね。

確かに、理屈が判れば「あー、なるほど」という実装ですね、確かに。

ちなみに、『サーバーマネージャー』→『Remote Desktop Service』→『Collections』→コレクション名でコレクションのプロパティーを確認すると、

User Profile Diskの設定として、ストアするフォルダーなどを指定する項目があります。なんか、まんまフォルダーリダイレクトの設定っぽいですね(笑)

こういった実装ですので、XenDesktopのPersonal vDiskとは異なり、独自アプリケーションのインストールまではできずに、あくまで移動ユーザープロファイルに対する改善策と位置付ける事ができそうです。

それでもあの『移動ユーザープロファイルの悪夢』から解放されるのであれば、それはそれでOKだと思うのは自分だけでしょうか?

次回は、『Pooled virtual desktop collection』で『仮想デスクトップを自動的に作成および管理する』を選択した場合の仮想デスクトップ展開方法を確認したいと思います。